この記事でわかること
- AIモデル・AIインフルエンサーに依頼する2つの方法(既存タレント起用・オリジナル制作)
- 費用の目安(簡易型20万〜100万円、フルカスタム型300万〜1,000万円超)と依頼から公開までの流れ
- 国内主要制作会社の比較と、自社に合った依頼先を選ぶ3つの判断基準
「AIモデルやAIインフルエンサーに依頼したいけれど、どこに相談すればいいの?」
「費用はどれくらいかかる? どのくらいの期間が必要?」
「複数の制作会社があるけれど、どこが違うの?」
AIモデル・AIインフルエンサーの導入を検討している法人担当者の多くが、最初にぶつかる壁が「依頼の仕方がわからない」という悩みです。実際、WFA(世界広告主連盟)の調査によると、AIインフルエンサーの導入を検討している企業のうち、実際に導入できているのはまだ15%程度。その大きな理由が「何から始めればいいかわからない」という実務面の障壁です。
本記事は、AIインフルエンサー領域の国内外事例を専門に調査・発信するThe AI Influencer編集部が、AIモデル・AIインフルエンサーへの依頼を検討している法人担当者に向けて、依頼方法・費用・期間・制作会社選びのすべてを網羅的に解説します。
既存のAIインフルエンサーを起用する方法から、自社オリジナルのAIモデルを制作する方法まで、目的と予算に応じた最適な選択肢が明確になります。
AIモデル・AIインフルエンサーへの依頼には2つのパターンがある

まず前提として、「AIモデル・AIインフルエンサーに依頼する」と一口に言っても、大きく2つの異なるパターンがあります。この違いを理解することが、適切な依頼先を選ぶ第一歩です。
パターンA:既存のAIインフルエンサーを起用する
すでに活動しているAIインフルエンサーに対して、商品PRやキャンペーンへの出演を依頼するパターンです。imma(イマ)やLil Miquela(リル・ミケーラ)など、すでにフォロワーを持つAIインフルエンサーの事務所に対して起用をオファーします。
メリットは、すでにフォロワーがいて一定の認知度があるため、即座にリーチが期待できること。また、キャラクターの品質や世界観が確立されているため、ブランドとの相性を見極めやすい点も魅力です。
デメリットは、キャラクターが自社の資産にならないこと。契約期間が終われば関係は終了し、蓄積されたフォロワーも事務所側の資産として残ります。また、スケジュール調整や起用条件が事務所側のルールに従う必要があります。
パターンB:オリジナルのAIインフルエンサーを制作する
自社ブランド専用のAIインフルエンサーをゼロから制作するパターンです。外見・声・性格・世界観のすべてを自社のブランド戦略に合わせて設計し、制作会社に依頼して制作します。
メリットは、キャラクターが「自社の知的財産(IP)」になること。SNSで育ったフォロワー、ブランド認知、キャラクターへの愛着がすべて自社に蓄積されます。また、発言内容や活動内容を100%コントロールできるため、ブランドセーフティの観点でも安心です。
デメリットは、初期費用と期間がかかること。ゼロからフォロワーを育てる必要があるため、効果が出るまでに時間がかかります。ただし、長期的には人間タレントとの契約よりもコスト効率が良くなるケースが多いです。
AIインフルエンサーの基礎知識についてより詳しく知りたい方はこちら。

パターンA|既存AIインフルエンサーの起用方法
主要なAIインフルエンサーと所属事務所
日本国内で企業向けの起用実績がある主要なAIインフルエンサーを紹介します。
| AIインフルエンサー | 所属・運営 | 主な起用実績 | フォロワー数 |
|---|---|---|---|
| imma(イマ) | Aww Inc. | PRADA、SK-II、野村HD、IKEA | Instagram約40万人 |
| Lil Miquela | Brud(米国) | Calvin Klein、Samsung、BMW | Instagram約300万人 |
| Noonoouri | Noonoouri GmbH | Dior、Gucci、Versace | Instagram約50万人 |
これらのAIインフルエンサーへの起用オファーは、各運営会社のビジネスお問い合わせフォームから行います。基本的には「起用目的・期間・予算・希望する投稿内容」を明記して相談する流れになります。
起用費用の目安
既存AIインフルエンサーの起用費用は、フォロワー数や認知度によって大きく異なります。
- フォロワー10万〜50万人クラス:1投稿あたり10万〜50万円程度
- フォロワー50万〜100万人クラス:1投稿あたり50万〜100万円程度
- フォロワー100万人超(グローバル級):1投稿あたり100万円〜(Lil Miquelaは推定8,000ドル以上=約120万円〜)
これに加えて、コンテンツ制作費や契約手数料がかかるケースがあります。まずは予算範囲を伝えた上で相談することをお勧めします。
起用までの流れ
既存AIインフルエンサーの起用は、一般的に以下の流れで進行します。
- お問い合わせ:運営会社のビジネスフォームから起用相談
- ヒアリング:目的・予算・スケジュール・希望投稿内容のすり合わせ
- お見積もり:条件に基づいた費用提示
- 契約:条件合意後に正式契約
- 制作:投稿コンテンツの制作(通常2週間〜1ヶ月)
- 確認・修正:企業側での確認と修正依頼
- 公開:SNSでの投稿公開
お問い合わせから公開まで、通常は1〜2ヶ月程度を見込んでおくと安心です。
パターンB|オリジナルAIインフルエンサーの制作依頼

制作費用の目安──簡易型とフルカスタム型
オリジナルAIインフルエンサーの制作には、大きく「簡易型」と「フルカスタム型」の2つのタイプがあり、費用と期間が大きく異なります。
| タイプ | 費用目安 | 制作期間 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 簡易型 | 20万〜100万円 | 数日〜2週間 | 既存ツール活用、SNS静止画中心 |
| 標準型 | 100万〜300万円 | 1〜2ヶ月 | カスタムデザイン、動画対応 |
| フルカスタム型 | 300万〜1,000万円超 | 2〜4ヶ月 | 完全オリジナル、高品質3D、音声会話対応 |
簡易型は、Stable DiffusionやMidjourneyなどの画像生成AIを活用し、基本的なキャラクター設定と静止画コンテンツを制作するタイプです。まず試してみたい、という企業に適しています。
標準型は、より品質の高いビジュアルと、動画コンテンツへの対応を含むタイプです。SNSでの本格運用を視野に入れた中長期的な活用に適しています。
フルカスタム型は、外見・声・性格・動きまで完全に独自設計するタイプです。テレビCMへの起用や、メタバースでの活用、音声会話機能の搭載など、ブランドの「顔」として長期運用することを前提とする場合に適しています。
AIインフルエンサーの費用・料金体系についてさらに詳しく知りたい方はこちら。

制作依頼から運用開始までの流れ
オリジナルAIインフルエンサーの制作は、一般的に以下の流れで進行します。
Step1:初期相談(1週間程度)
制作会社への問い合わせ後、ヒアリングを行い、目的・予算・ターゲット・希望するキャラクター像をすり合わせます。この段階で大まかな見積もりとスケジュールが提示されます。
Step2:キャラクター設計(2週間〜1ヶ月)
外見(年齢・性別・髪型・ファッション)、声(トーン・テンポ)、人格(価値観・話し方・世界観)を詳細に設計します。この段階で方向性が決まるため、ブランド側の積極的な関与が重要です。
Step3:ビジュアル制作(2週間〜1ヶ月)
設計に基づいてキャラクターのビジュアルを制作します。複数パターンの顔・表情・衣装を生成し、選定と修正を経て確定します。
Step4:コンテンツ制作体制の構築(1〜2週間)
継続的なコンテンツ生成のための体制を整えます。投稿テキスト生成のテンプレートや、画像生成のパラメータ設定などを行います。
Step5:SNSアカウント開設・初期投稿(1週間程度)
InstagramやTikTokなどのSNSアカウントを開設し、初期コンテンツを投稿して運用を開始します。
Step6:運用開始・PDCAサイクル
定期的な投稿、フォロワーとのコミュニケーション、効果計測と改善を継続的に行います。
国内主要制作会社の比較

AIインフルエンサーの制作を依頼できる国内の主要会社を比較します。選び方のポイントは、自社の目的と予算に合ったサービスを提供しているかどうかです。
BeyondAI
BeyondAIは、AIインフルエンサーの制作から運用までをワンストップで提供するサービスです。AIインフルエンサー制作にとどまらず、AIクローン・AI写真生成・音声会話型AIなど、複数のAIキャラクター技術を統合的に提供できるのが特徴です。
特徴
- 制作から運用まで一気通貫で対応
- 簡易型からフルカスタム型まで幅広く対応
- AIクローンや音声会話機能など多様な技術を統合可能
- 「まず試したい」から「本格的なIP運用をしたい」まで柔軟に対応
向いているケース:初めてAIインフルエンサーを導入する企業、制作から運用までまとめて委託したい企業、将来的に多様なAI活用を検討している企業
Aww Inc.
Aww Inc.は、日本を代表するAIインフルエンサー「imma」の運営会社です。自社でimmaを育てたノウハウを活かし、企業向けのAIインフルエンサー制作も行っています。
特徴
- immaという成功モデルを持つ
- ハイエンドなビジュアル品質
- ファッション・ビューティー業界との親和性が高い
向いているケース:高品質なビジュアルを重視する企業、ファッション・ビューティー業界、immaレベルのクオリティを目指す企業
その他の制作会社・サービス
このほか、以下のような選択肢もあります。
- フリーランス・クリエイター:コストを抑えられるが、運用までの対応は限定的
- AI画像生成ツールの自社活用:最も低コストだが、技術的なハードルと品質のバラつきに注意が必要
- 海外制作会社:グローバル展開を見据える場合は選択肢に入るが、コミュニケーションコストに注意
AIインフルエンサー制作会社のおすすめについてさらに詳しく知りたい方はこちら。

制作会社選びで失敗しないための3つの判断基準

基準①:著作権・権利関係の明確さ
最も重要なのが、制作したキャラクターの著作権が誰に帰属するかです。AI生成キャラクターの著作権は法的にグレーゾーンがあるため、契約時に「どの範囲の権利が自社に帰属するか」を明確にしておくことが不可欠です。
確認すべきポイントは以下の通りです。
- キャラクターのビジュアルに関する著作権の帰属先
- SNSアカウントの所有権
- 生成したコンテンツ(画像・動画)の使用範囲
- 契約終了後の扱い
基準②:制作だけでなく運用まで対応できるか
AIインフルエンサーは「作って終わり」ではありません。継続的なコンテンツ投稿、フォロワーとのコミュニケーション、効果計測と改善のPDCAサイクルが必要です。
制作だけを行う会社と、運用まで含めて対応できる会社では、その後の成果に大きな差が出ます。特に初めてAIインフルエンサーを導入する場合は、運用まで含めて相談できるパートナーを選ぶことをお勧めします。
基準③:実績と事例の透明性
「過去にどのような企業のAIインフルエンサーを制作し、どのような成果が出たか」を確認することは非常に重要です。ただし、守秘義務の関係ですべての事例を公開していないケースもあるため、可能な範囲で実績を確認し、信頼できるパートナーかどうかを見極めましょう。
AIインフルエンサーのメリット・デメリットを理解した上で検討したい方はこちら。

「自社で依頼すべきか」の判断基準

まず依頼すべきケース
- ブランドの認知度向上を中長期的に目指している
- キャラクターを自社の知的財産(IP)として育てたい
- 人間タレントのスキャンダルリスクを排除したい
- グローバル展開を見据えている(多言語対応が可能)
- 若年層(Z世代・ミレニアル世代)へのリーチを強化したい
慎重に検討すべきケース
- 即時的な売上直結を最優先している(フォロワー育成に時間がかかるため)
- 社内でのコンセンサスが得られていない(予算承認に時間がかかる可能性)
- 実体験・実証に基づく商品レビューが主な目的(人間インフルエンサーとの併用を検討)
よくある質問【Q&A】
Q:まずはどのくらいの予算から始められる?
A:簡易型であれば20万〜100万円程度から制作可能です。まずは1つのSNSプラットフォームで小さく始め、効果を確認してから本格投資するというアプローチも可能です。
Q:導入までにどのくらいの期間がかかる?
A:簡易型であれば2週間〜1ヶ月、フルカスタム型であれば2〜4ヶ月が目安です。SNSアカウントの立ち上げと初期コンテンツの投稿開始まで含めると、簡易型で約1ヶ月、フルカスタム型で3〜4ヶ月を見込んでおくとよいでしょう。
Q:社内で「AIなんて胡散臭い」と言われたらどうすれば?
A:Samsung、Nike、Gucci、Calvin Klein、PRADA、FENDIといったグローバルブランドがすでにAIインフルエンサーを起用している事実を提示してください。日本では伊藤園や野村ホールディングスも活用しています。WFA調査で77%の企業がコスト効率を評価しているというデータも有効です。
Q:ステマ規制にはどう対応すればいい?
A:AIインフルエンサーも景品表示法のステルスマーケティング規制の対象です。PR投稿には「#PR」や「広告」の表記が必要です。ただし、AIインフルエンサーは投稿内容を完全にコントロールできるため、意図せずステマになってしまうリスクは人間インフルエンサーより低いです。
まずは相談から始める
AIモデル・AIインフルエンサーへの依頼を検討している法人担当者の方は、まずは制作会社への相談から始めることをお勧めします。目的や予算を伝えた上で、どのようなプランが可能かを聞くだけでも、導入のイメージが大きくクリアになります。
BeyondAIでは、AIインフルエンサーの制作から運用まで、目的と予算に合わせて柔軟にご相談いただけます。「まずは話を聞きたい」「概算の費用を知りたい」という段階でも、お気軽にお問い合わせください。
この記事のまとめ
- AIインフルエンサーへの依頼には「既存タレントの起用」と「オリジナル制作」の2つのパターンがある
- 既存タレントの起用は即効性があるが、キャラクターは自社の資産にならない。オリジナル制作は初期費用がかかるが、長期的には自社のIPとして資産になる
- 制作費用は簡易型で20万〜100万円、フルカスタム型で300万〜1,000万円超が目安
- 制作会社選びでは「著作権の帰属」「運用対応の可否」「実績の透明性」の3点を確認する
- まずは相談から始め、目的と予算に合ったプランを検討することが第一歩
AIインフルエンサーの制作・運用を検討されている方は、ぜひBeyondAIにご相談ください。

